J.L. Moller NO.71 ダイニングチェアの本革張替え

ご依頼内容: J.L. Moller NO.71の座面張替え
京都府長岡京市のお客様から、J.L. Moller社のダイニングチェア「NO.71」の張替えをご依頼いただきました。 ローズウッドの美しい木目と、背もたれのやわらかな曲線が印象的な椅子です。 今回は座面の張替えに加えて、中身交換、木枠の締め直し、脚裏フェルトの取り付けまで合わせて行いました。

張替え前の座面は、革が伸びてしわが出ていました。 表面には汚れも見られ、座ったときの張りも弱くなっている状態です。 座面の傷みとあわせて、椅子全体のぐらつきも気になるとのことでご相談いただきました。
張り地は本革のF-624をお選びいただきました。 木部の色味を活かしながら、座面だけが浮きすぎないよう、落ち着いた革の表情で仕上げていきます。
木枠を締め直し、中身を作り替えて座り心地を整える
木製のフレームはそのまま活かし、座面の中身と木枠のゆるみを中心に状態を確認しながら作業を進めます。 まず古い革と中身を外し、座面の構造と木枠の状態を見ていきます。

座面を外すと、張り地の下にある中身の状態が分かります。 古い中身はへたりが出ていたため、新しく作り替えました。

同時に木枠の締め直しを行うことで、座ったときのぐらつきも抑えています。 仕上げには脚裏フェルトも取り付け、床との当たりも整えました。
NO.71は背もたれの曲線と細い脚のバランスが特徴的な椅子です。 座面だけを新しくする場合でも、元の形が崩れないように厚みや張り具合を見ながら進めます。 中身を整えることで、座面のラインが戻り、体を支える力も均等に働きやすくなります。
本革で張り上げて納品へ
中身を作り替えたあと、本革で座面を張り上げます。 革は布地よりも伸び方や張りの出方がはっきり出るため、角の丸みと前側のラインを確認しながら仕上げています。

ローズウッドの木目と革の色がなじみ、椅子全体が落ち着いた印象になりました。 張替え前に見られたしわや汚れがなくなり、座面の張りもすっきりと整っています。

明るく傷みの見えていた座面から、木部の色味に沿う本革の座面へ変わり、NO.71らしい端正な表情が戻りました。
今回は同じタイミングで、肘掛け椅子の肘部分の張替え、木製椅子のがた直し、丸椅子の座面張替えもご依頼いただきました。 全体の作業を合わせて、納品までは10日ほどです。 納品後には、仕上がりの早さと革の色味について喜んでいただけました。
今回のようなデンマーク家具やヴィンテージチェアに限らず、長く使っている椅子は、座面の張替えと一緒に木枠のゆるみを見直すことで、これからも使いやすい状態に整えられます。 座面の革のしわやぐらつきが気になる椅子も、写真を添えてお見積もりフォームからご相談ください。





